今朝、NHKの番組が「女性のためのコーヒー学」と題して、コーヒーに関するいろんな豆知識を特集していました。

最近の研究結果によると、コーヒーを毎日数杯ずつ飲んでいる人は、いろんな面で健康に良い作用を得られているという、コーヒー豆屋にとっては何とも頼もしい内容でありました。

コーヒーには利尿作用があるため、糖尿病の予防になるというのはかなり前から言われておりましたが、最近では肝ガンや大腸ガンの予防にも効果があることが分かってきたのだとか。特に女性に限っていえば、コーヒーを日常的に飲んでいる女性は、コーヒーを飲まない女性に比べて、大腸ガンになるリスクが半分になるという結果が得られているのだとか。

その他にも胆石になるリスクも減らせるということなのですが、私はコーヒー豆屋を始めた年に胆石症を患いましたので、もうちょっと早くコーヒー豆屋をやっていれば胆石を持たなくても済んだかもしれないなどと、ちょっとばかり後悔したのでありました(笑)。


健康面以外で驚いたのは、コーヒーを毎日数杯飲んでいる女性はシミが少ない!という事実。これはコーヒーが含有しているポリフェノールによる効果によるものと考えられるそうですが、コーヒーが含んでいるポリフェノールの量は、何と赤ワインのそれにも並ぼうかという数値なのだそうです。コーヒーには美肌効果もあるという、私も知らなかった新事実でありました。

もっとも、コーヒーには刺激性がありますので、胃酸の分泌を促進する作用があります。胃が荒れやすい方は飲みすぎに注意することは言うまでもありません。また、小さなお子さんはカフェインに対する耐性も弱いので、妊婦さんや、母乳を赤ちゃんに与えている女性は、コーヒーを飲む場合は、1日2杯以下にするようにとのことでした。


番組中では、美味しいコーヒーのドリップの仕方も伝授してくれていました。その中で、1点だけ、私が常日ごろコーヒーの講習会等で話しをしてきた内容と違う部分がありました。

番組中では、「紙フィルターをセットしたら、粉を入れる前にお湯を注がないこと」としておりました。これは、紙がドリッパーに密着しすぎると、お湯の通りが悪くなるためだという説明でした。

当店では、紙から出てくる「紙の味」をあらかじめ取り除きたいということと、除菌の目的もあって、あらかじめお湯を注いだ方が良いと説明してきました。ドリッパーには、お湯が流れるだけの充分な隙間を作るように、わざわざ「リブ」という溝が設けられておりますので、粉を入れる前にお湯を注いで「湯通し」ししたからといって、大きく味を左右するものではないと考えております。

いずれにせよ、「至高の一杯」を求めるお客様は、あれこれと自分で試してみて、自分に合う最適なコーヒーの淹れ方を選択していただければよろしいかと思います。


コーヒーの世界、知れば知るほど奥が深いことを改めて知った今日でした。