今日もそろそろお店を閉めようか・・・という時間に、ICHiEのパティシエールであるYasumiさんが訪ねて来てくれました。そして素晴らしいサプライズ!当店の6周年を祝ってくれるスペシャルなタルトをプレゼントしてくれたのです!言葉に表せないくらい嬉しかった我が夫婦です。もちろんお味は感動的な美味しさでありました。Yasumiさん、ありがとう!



この5月で、当店も開店6周年を迎えました。ある意味、5周年の時よりも、個人的にはとても思い入れのある数字が「6周年」です。何故かというと、私がこの店を始めるまでに在職した各企業の、どの在職期間よりも長い数字になるからです。

大学を出て就職した初めての会社。松本に本社があるソフトウェア会社の東京支社での勤務。配属されて数週間で「何でこんな仕事を選んでしまったのだろう」と後悔したものです。それでも少しでも自分の性格に合った部署への転換を申し出たりして悪あがきした結果、気がつけば5年間という期間を過ごすことになりました。

嫌でたまらなかった仕事ですが、5年間で学んだものは意外と大きく、気が付けば身に付いたスキルで転職をしようなどという気になっていました。もっと大きな世界を見てみたい、もっとサラリーだって高望みしてみたい、そういった20代後半に差し掛かった自分の「欲」が、自分を動かしました。

そして長野県にUターンすることを決意するまで在籍した外資系ソフトウェア会社。その会社で6年間を過ごしたのです。一気にインターネット社会が膨張しつつあった90年代の後半からミレニアムを挟んだ数年間、それは私にとっても激動の数年間でした。楽しいこと、つらいこと、様々な思い出がギュッと詰まった6年間です。

そんな自分のどのキャリアよりも長い時間を過ごすことになったウサギ小屋での焙煎生活。もちろんその時間を支えてきてくれたのは、たくさんの素晴らしいお客様たちの存在です。これからもそのお客様たちを裏切らないように努力し、10周年、20周年を迎えられるといいナ・・・と思っております。